☆No.2☆ その時だけの感情



人間、ふとした時に
辛かったこととか悲しい記憶が
よみがえったりしますよね。



楽しい時の思い出も多くあるはずなのに、
やっぱり悲しい記憶のほうが
痛烈に残るのか、印象に残りがちです。

そして思い出すと
本当に嫌になるくらいへこみます。
私がネガティブだからでしょうか?(笑)



何かを達成したとか、
欲しいものを手に入れたとか、
旅行に行って楽しかったとか
誰かに褒められたとか…。

そういったことは、その時は本当に嬉しくて
「このワクワク感をずっと感じていたい!」
と思うものです。



その時だけの感情、というのが
人間にはあると思います。
喜怒哀楽の4つに分類しようとしても
微かに違う、
言葉にするだけでは表せないような
複雑な感情。



でもどうしても時が経つと
記憶と共に感じたことも薄れていく。
悲しいことです。



私は作品をつくることで、
「その時だけの感情」を
少しでも保存したり、
もう一度感じたりします。
映像や作曲などがそうです。



タイムカプセルを何年か後に開けると
微かに閉じ込めてあった昔の空気が
ふわっと出てくるかのように。
臨場感をもって、自分に起きた出来事を
もう一度体験させてくれるんです。


そして不思議なことに、
後から思い出すと、
また新しい感情が重ねられていきます。
「あの時の決断が今に繋がっているな」
とか、
「昔から自分ってこういう性格だったな」
とか。



作品は自分の記憶を
よみがえらせてくれると共に、
人に見せれば共有することもできて。
その時その場に一緒にいなかった人に、
完璧に…とはいかなくても、
近いような光景を見せることができたり、
その時だけの感情を少しでも
一緒に感じてもらうことができたら、
私は嬉しく感じます。



同じ空は二度とないけれど、
写真に残すことはできます。